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スクリューバック式裏蓋の注意
2008年12月01日
腕時計の裏蓋を注意してご覧になられたことはありますか?


裏蓋には大きく分けて4種類あります。

1.はめ込み式・・・単純に裏蓋が本体にはめ込んで(被せて)ある形状
2.ねじ蓋式・・・裏蓋をネジで固定してある形状
3.スクリューバック式・・・ねじ込み形状
4.ワンピース式・・・潜水様などの特殊な時計に用いられる形状

上記は基礎知識として是非知っておきたいところです。


比較的商品不良が少ない箇所なのですが、ここへ来て
スクリューバック式の時計へのクレームが
少々出ております。

この事例も、我々売り手側の情報伝達不足と消費者側の認識不足から
招いている内容と思われますので、ご紹介しておきたいと思います。


クレーム内容とは、「裏蓋がずれている」というもの。
ずれているというのは、裏蓋に刻印されているロゴや文字が
文字盤に対して正対していない(12時の方向を向いていない)
ということなんです。

スクリューバックの性質上、製造時や開閉時の
裏蓋の締め方の強さや裏蓋設置位置により、締め上がりは
商品によりばらつきがあります。


はめ込み式や、ねじ蓋式でははめ込み位置が決まっているため、
有り得ませんが、ことスクリューバック式については、裏蓋のロゴや文字
は文字盤の向きとは正対しない可能性が高いという認識を持って
いただくことが必要かも知れません。

特に電池交換のご依頼をいただいた時などはご注意を。
お客様からお預かりする前と、交換を行った後では
裏蓋の状況は変わるということを、念のためお伝えした方がいいでしょう。

これはどんな高級時計でも同じことで、構造上どうしようもないという
認識で大丈夫です。

備えあれば憂いなし!こういった知識を積み重ねていくことが、
適切なお客様対応の糧となるんですね。

今後も様々な知識を勉強し、ご案内してまいりたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
正しい機械式時計の使い方
2008年12月01日
機械式の腕時計は、電池式のクォーツと使用上にかなりの違いがあります。
デリケートな機械式時計にはトラブルがつきものです。

機械式時計が持つ歴史や実用性能、複雑な機構に対する憧れ等の理由で購入しながらも、その後のケア等が不足しているのが現状です。

しかし”機械式時計の正確な特性や使用方法を把握することでトラブルを回避できるケースが多い”と高級機械式時計のオーバーホールや修理を手がける熟練技師達は口をそろえます。

なかでも”機構・防水・衝撃・磁気・経年劣化”に関する知識は機械式時計ユーザーによって必要不可欠です。
よってこの5大ポイントをユーザーの声や技師達の声を元に説明させていただきます。

【機構】
①買ったばかりなのに時計が動かない?
②電池交換の依頼?
③ゼンマイの巻きすぎによる故障。
④巻き上げ不足による時間の遅れや止まりを故障と間違える。
⑤機械式の精度とクォーツ式を比べられる。

クォーツ式時計(電池式)が主流の現代において初めて機械式時計を購入された方に多い機構に関するトラブルや問い合わせが①~⑤です。

電池を動力とするクォーツは放っておいても2~3年は動き続けますが、ゼンマイを巻く事で動力を蓄積する機械式時計は放置しておくとゼンマイがほどけて動作が停止します。

機械式時計はゼンマイが巻き上がった状態を前提に設計されております、よってゼンマイがほどけて動力が少なくなっていくのに比例して精度、持続力も低下していきます。

複雑な機構を備える機械式時計は高額な機種も多く、精度についても電波時計並みと思われている方も少なくありません。
しかし精度ではクォーツ式のようにはいきません。

機械式時計の特性として日差はどうしても発生します。機種によって異なりますが、±30-90秒程度はあります。

(注意)動力が少ない場合はそれ以上になる事もあります。また、巻き上げ不足による精度の低下を防ぐためにゼンマイを巻きすぎますと、ゼンマイが固くなりほどけていかなくなったり、切れたりして故障の原因となりますので、手で巻く場合は、ゆっくり巻いてください。
機械式時計には腕の振り等の振動によって自動でゼンマイを巻き上げていく自動巻き式やリューズを回転させゼンマイを巻き上げる手巻き式、手巻きも可能な自動巻き式等があり、機構によって動力維持時間が異なります。

機構ごとの特性を把握する事が機械式時計と付き合う第一歩です。


【防水】
①ガラスがくもる?
②水侵入の原因の多くがリューズからの侵入です。
③汗、水や湿気は大きなトラブルを引き起こす大敵です。

3ATM/5ATMは日常生活防水であって、防水時計(強化防水)ではありません。
日常生活防水は、汗、水滴等を時計内部に侵入させない程度の防水機能です。
汗や水滴等でも直接リューズや接合部分にかかったりすると侵入する事もあります。
また防水表示とはあくまで静止した状態での計測値であり、これに動きが加わると時計には何十倍もの水圧がかかる事になります。

水侵入の原因の多くにリューズの締め忘れがあります。よって、洗顔や手を洗うだけでも時計を外すことをお勧めします。

時計にとって水や汚れは一番の大敵です。使用後そのままで放置しておくとケースに付着した汗や汚れが時計内部に浸透して故障の原因やくもりの原因になることがありますので使用後はきれいなやわらかい布等で拭いて保管してください。

温度差の激しいところで使用しますとガラスがくもる事がありますが、これは自然現象であって故障ではありません。


【衝撃】
①針が取れる。
②機械が止まる。
③プッシュボタンが正常に作動しない。

機械式時計が初めてのユーザーにとって一番の認識不足が衝撃についてです。現在は技術の発展により衝撃に強い、精度の高いクォーツ式時計も多く、機械式時計も同じような感覚で使用されるケースが多く聞かれます。多くの歯車の噛み合わせで複雑な構成をしている機械式時計は大変デリケートで、”衝撃”にもろいです。

誤って床に落としたりすると機械にかかる負担も大きく、歯車のかみ合わせが悪くなって止まったり、時間を示す針が取れたり、針が緩んでしまい針と針の隙間がなくなり摩擦によって時間を狂わせたり折れたりする事があります。
機械式時計はスポーツ時等の使用は不向きです。ゴルフのスイングをしたら時計が止まった等というケースも少なからず耳にします。衝撃を与える可能性のある場合は時計を外してください。

プッシュボタンは強く押したり連打したりすると、プッシュボタンの心棒は約0.01mm程度の太さですので折れたり曲がったりし、ボタン操作が不動になる原因になります。

基本として、あらゆる操作をゆっくりと丁寧に行っていくことで、これらのトラブルは未然に防ぐ事ができます。


【磁気】
①時計が止まってしまった。
②日差が規定精度以上に発生する。

携帯電話やパソコン等、時計の性能を狂わせてしまう機器が身の回りで激増しています。時計が止まってしまい、原因を調べたら”時計をつけたまま電気毛布を使用し、就寝してしまった”等の例もあります。
磁気に侵されないようにするには時計を外すしかありません。携帯電話の普及率と磁気によるトラブルが比例しているのは事実です。磁気を放つ製品が身の回りに沢山ある現状では、最低限時計を外して保管する時は、必ず磁気の無い場所で保管するようにしてください。

【経年劣化】
①ネジ等の可動部分の緩みや外れ。
②防水性の低下。
③精度の低下や止まり。
④文字盤や外装部分の変色等。

機械式時計は機械・ガラス・ベルト・その他外装部分は消耗部分ですので、使えば使うほど経年劣化を起こします。仮に使用していなくても機械の潤滑油が枯渇するため、時が経つほど機械にかかる負担も大きくなっていきます。動いているから大丈夫と思うのは禁物です。
車の車検と同じく、機械式時計を快適に末永く使うために、定期的な点検をお勧めします。
並行輸入品と正規品について
2008年12月01日
腕時計に限らず、世の中のあらゆる輸入品には、いわゆる正規モノと並行モノが
ありますね。
今でも、ただ何となく「並行輸入品=偽物?」というご質問を多くいただきます。
そうですよね。確かに聞いたことはあるものの、正確に意味を把握されている方は
ひょっとしたらまだまだ少ないのかも知れません。

ここで簡単にご説明してみましょう。


■ 正規輸入品とは・・・?

メーカーから日本の正規代理店が輸入を行い、国内の正規販売店へ商品が流れます。
正規のルートをたどって商品が動くので、当然価格は値崩れしません。
正規販売店や百貨店などで商品を購入すると高いのは、全てが正規品だからなのです。
正規品は、ご購入後に安心したメンテナンスを受けられますし、偽物なのでは?
という心配ももちろんありません。

ただその代わり価格は「定価」というのが一般常識。
しかし万が一不良や故障があっても正規販売店に持ち込めば修理だって引き受けてもらえますが
正規品以外はメンテナンスでさえ断られる(有料となる)訳です。

安心が第一の買い物であれば正規品というのは当たり前のことですね。
安心と信頼は高くて当然という事でしょう。


■ 並行輸入品とは・・・?

正規輸入品に対し、ライバル関係にある並行輸入品は、簡単に言うと海外で流通する予定の商品を現地の業者が購入し、日本の並行輸入商社へと輸出されるものをいいます。
もちろん製造されるところは正規も並行も同じですし、まったく同じ商品ですが流通ルートが違うことにより、正規に比べ非常に安く手に入れることができます。
(流通する予定だった国からすれば、こちらが正規品になります。)

デメリットは、正規品の逆です。故障が起こっても正規販売店では無料修理をしてもらえない場合もありますし
説明書が英文のみだったり、修理時に部品が手に入らなかったり・・・ということが挙げられます。

しかし昨今輸入に関して通関(税関)が非常に厳しくなり、偽物?という心配はほとんど無くなりました。

さらに、しっかりと修理やメンテナンスを請け負う並行輸入業者が多くなりましたので、安心してご購入いただけるようになって来ています。
同じモノを安く買う事ができるため、並行モノの需要が高まった訳ですね。

この両者が共存しているからこそ、市場のニーズに応えることができるのでしょう。
結局どちらがいい・悪いではなく、買う側がその両者を比較する知恵と知識さえ
持っていれば、考える幅が広がり本当に自分にとってメリットのあるものを
選ぶことができるようになるのではないでしょうか。
クォーツと自動巻きについて
2008年12月01日
皆さんの腕に収まり時を刻み続ける腕時計には大きく分類すると
クォーツ(電池)とオートマチック(自動巻)があります。
まずその見分け方ですが、それは秒針の動きにあります。

1秒ごとにカチッ!カチッ!と動くのはクォーツ。
秒針が止まらず滑らかに、ス~っと動くのがオートマチックの特徴です。


クォーツには通常2~3年寿命の電池が使われており、止まってしまったら
電池交換が必要です。しかし、中には10年電池のものやソーラーバッテリーを
使用してあるものなど多岐に渡っています。

機能的には時間の狂いが少ないクォーツの方が優れていると言ってもいいでしょう。
デジタル時計などはその典型ですね。

一方、オートマチックはゼンマイで動くのでクォーツに比べれば原始的なのかも知れません。
オートマチックは現在も機械式時計と呼ばれていますが、機械式には手巻きの時計も含まれます。
手巻きはその名の通り、竜頭を使い手でゼンマイを巻き上げます。
毎日のルーティーンになっていれば問題ないのかも知れませんが、明らかに面倒なので振動によりゼンマイを巻き上げる形式が編み出されたのです。

時計が大好きな方は、クォーツよりもオートマチックを選ばれる傾向にあるようですが
クォーツよりも少々遅れたり、進んだり、放っておけばすぐに止まってしまう不便さが
心をくすぐるのかも知れませんね。

オートマチックはゼンマイが巻き上げられていない状態では、完全に停止していますので購入した時に止まっていても何の心配もありません。

最近では便利なウォッチワインダーという、外しているオートマチックの時計を動かし続けてくれるマシンも多く流通していますので要チェックです。

次にカレンダー表示の付いている時計について触れておきましょう。
クォーツの時計は日付変更の30分前ぐらいから動き始め、およそ12時には
カレンダーが切り替わります。
しかしオートマチックの場合はそうは行きません。
午後11時ぐらいから午前1時ぐらい(多少の誤差あり)の間にジワジワ動きながら切り替わります。
しかしロレックスのデイトジャストという時計のようにオートマチックでも
正確に切り替わる時計もあります。
日付変更と同時にバシッ!と切り替わるので、「デイトジャスト」という名称が付けられました。

このように様々な特徴をそれぞれが生かして、次々と面白い時計が生み出されました。21世紀に入り「電波時計」というような、恐ろしく正確に時を刻む商品も参入し、
クォーツ時計にも新風が吹き始めています。

しかし、やはり今も昔も人の好みは様々ですから、「貴方らしく」好きな時計を選ばれるのが一番いいでしょうね。

知れば知るほど奥の深い腕時計の世界。
ちょっとした宇宙を感じませんか・・・?

※画像は「CASIO Gショック アドバンスドモデル」
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